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ガリバースケール [科学と社会]

 家に帰ってふとテレビをつけたら、「世界一受けたい授業」にJSTの永井さんが出演していた。永井さんは、科学教育やサイエンスコミュニケーションのワークショップでお会いしたり、サイエンスライティングの講座でもお世話になった方である。今回取り上げられていたのは、永井さんの著書「地球がもし100cmの球だったら」タイトルそのまんまの内容だが、やはりこういう例えは分かりやすい。100人の村にしろ、ハマコーがよくいっている「日本の国家予算が1万円だとすると・・・」にしろ、手に取れる大きさ・量に換算してくれる理解しやすくなる。
 ことにサイエンスは、銀河ほどにも大きいものから、原子、クォークに至るまで、非常に幅広いスケールのものを取り扱う。大きさだけではない。時間のスケールもそうだ。これを数字で説明してもなかなか分からない。こういうときにどういうたとえを使うかが重要になる(ちなみに、上野の国立博物館などには、大きさや時間を一発で換算できる計算尺「ガリバースケール」がおいてある)。
 しかし、東京ドームいくつ分だの、髪の毛の何万分の一とかいう使い古された表現があるが、正直こんなこと言われても良く分からないのだ。ああこんなに大きいんだ、こんなに小さいのか、へぇへぇへぇ・・・、で終わりである。上手なレトリックのようでいて、実は分かった気にさせているだけなんではないかと、僕は近頃思っている。
 大きさを分かってもらうのは第一ステップだ。その先が、ほんとの腕の見せ所なのだろう。

(追記:どうでもいいこと)
ドラえもんの道具にガリバートンネルってありますよね。くぐると小さくなったり大きくなったりできるという、ビッグ/スモールライトがあれば十分じゃないかと思われる道具。でも、よく考えてみると、ガリバー本人は大きさは変わっていないんですよね。周りの人が巨人だったり小人だったり。本人の大きさが変わるのは、不思議の国のアリスでしょ、なんて思ったり。


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