七夕 [日記・雑感]
大学からの帰り道に、ときどき商店街を自転車で通り抜けることがある。といってもとっくに閉店してしまっているから、肉屋も薬屋も家具屋も飲み屋も固くシャッターを下ろしてしまっており、殺風景な町並みに過ぎない。
そんな商店街に先週ごろから、七夕飾りをまとった笹が何本か立てかけられている。常連客のものだろうか、色とりどりの短冊に願い事が書かれていた。
ふと見上げれば曇り空。星の見えない夜空でも、願いはかなうのだろうか。そんなことを考えながら部屋に帰り、手近ににあった紙を短冊状に切り、こっそり願い事を書いた。あらためて読み返すと、少し気恥ずかしくなったので、そっとカーテンレールにぶら下げてみた。
窓の向こうには、静かに通り過ぎてゆく清掃車のテールライト。
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